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    ストックリスト
    「よしみのクレーム日記」再開編

    – journal –

    Happy New Year 2020

    06
    Jan, ’20

     

    新年、明けましておめでとうございます。

     

    今日からまた、新しい一年が始まりました。

     

    昨年お会いしたすべての人たちと車たちに感謝をこめて、そしてまた新たなる出会いを期して、今年もまっすぐに歩いていきたいと思っています。

     

    本年もどうぞよろしくお願いいたします。

     

    2020.01.05

    吉見自動車株式会社

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    今年もお世話になりました。

    27
    Dec, ’16

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    寒中お見舞い申し上げます。

     

    この冬はいつになく暖かく、年の瀬になってやっと冬らしい気候になってきたようですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

     

    本年も残すところあとわずか、吉見自動車は今日が年内の納めです。

     

    まずお正月休みのお知らせを、あらためて。

     

    吉見自動車は、12月28日―1月4日を、冬季休暇とさせていただきます。
    年明けは1月5日木曜日朝10時からの営業になります。

     

    今年も、遠近を問わずいい出会いがたくさんありました。
    また、一度ボルボを離れた方との旧交を交える機会も多く、あらためて「人のつながり」というもの大切さをあらためて痛感しており、その機会を与えていただいたみなさまに、感謝の意を表したいと思います。

     

    今年も、吉見自動車をご愛顧いただきどうもありがとうございました。
    心よりお礼申し上げます。

     

    来る年も、すべてにわたって今年以上に精進していきたいと考えておりますので、引き続いてのご愛顧を、よろしくお願いいたします。

     

    どうぞ良いお年をお迎えください。

     

    吉見自動車一同

     

     

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    夏季休業のお知らせ

    02
    Aug, ’16

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    平素は格別のご愛顧を賜わり、厚くお礼申しあげます。

     

    例年であれば、この時期に「お盆の営業についてのお知らせ」ということで、お盆の期間中の営業について、ショップはいつもと同じように定休日以外は開けていますからお越しくださいね、というご案内をしているんですが、新しい祝日ができたこともあって、今年はみんなで本格的な夏休みをとってみよう、ということになりました。

     

    そんなわけで、
    誠に勝手ながら、来る8月10日(水)から8月17日(水)までの9日間、夏季休業とさせていただきます。

     

    期間中はみなさまには大変ご迷惑をおかけしますが、なにとぞご高承のうえ、よろしくご協力くださいますようお願い申し上げます。

     

    吉見自動車株式会社

     

     

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    暑中お見舞い申し上げます。

    31
    Jul, ’16

    summer

    暑中お見舞い申し上げます。

     

    いつになく暑い夏ですが、いかがおすごしですか?
    わたしたちは相変わらず多忙な日々を送っており、これも日頃のみなさまのご愛顧のおかげと、心より感謝しております。

     

    これからも引き続き、変わらぬご支援を賜りますようお願いいたします。

     

    暑さ厳しき折、みなさまどうぞご自愛のほどを。

     

    2016年 大暑

     

    吉見自動車一同

     

     

     

     

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    ゴールデンウィークの営業についてのお知らせ

    26
    Apr, ’16

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    ■ ゴールデンウィークの営業についてのお知らせ

     

    この週末から、吉見自動車も連休モードです。

     

    ショップはいつもと同じように連休中もオープンしていますので(10:00 – 19:00/5月4日は定休日です)、展示している車は見ていただけますし、整備のご相談も承ります。

     

    ただ、メカニックを始めとする出入りの職人さんや部品屋さんはカレンダーどおりで、来週は仕事ができる日が2日間しかありませんから、メンテナンスそのものは実質的にはこの間いったん休止ということになります。

     

    休日は整備や登録といった煩雑な仕事がありませんから、ふだんよりもゆっくりと展示の車をご覧いただけると思います。また、私たちがその車について感じていることや知っていることを、じっくりとお話できる機会かもしれません。

     

    もちろん実際に乗って体感していただける展示車の試乗も承っています。
    「乗り物」は、やっぱり乗ってみないとわかりませんからね。

     

    連休中にご覧いただける車をリストアップしておきます。

     

    [展示車]

     

    □ 1998/940 CLASSIC EATATE — ガーネットレッドP — 86,900km
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup/11066

     

    □ 2005/XC90 2.5T — アッシュゴールドP — 78,400km
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup/11060

     

    □ 1990/240 GL SEDAN — ライトブルーM — 94,600km
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup/11058

     

    □ 1990/240 GL WAGON — クラシックレッド — 131,100km
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup/11027

     

    □ 1997/V90 3.0 — ダークオリーブP — 57,500km
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup/11051

     

    □ 2008/V70クラシック — マジックブルーP — 5,2500km
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup/11050

     

    □ 2006/XC70 BASE GRADE — ルビーレッド — 61,600km
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup/11038

     

    [展示準備中]

     

    □ 1982/264GLE — ブラウンM — 42,300km

     

    □ 1971/P1800E — ブルーM — 78,600km

     

    □ 1991/240 GL-LTDワゴン — ワインレッド — 154,500km

     

    □ 1993/240 CLASSICセダン — ダークグレイM — 116,300km

     

    □ 1993/240 GLEワゴン — シルバーグレイM — 120,600km

     

    □ 1988/240 GLワゴン — ホワイト — 75,600km

     

    こういうときこそ、いつかそのうちとお考えの方々にお越しいただけたらと思っていますので、ボルボをお探しの方はぜひ足をお運びください。

     

    もちろん、いつものようにふらっと遊びに来ていただくのも大歓迎。
    休日のショップにはのんびりした空気が流れていますので、お近くにお越しの際はお茶でも飲みに来てください。なじみのお客様に立ち寄ってもらえるのは、店としては最高ですからね。

     

    素敵なゴールデンウィークでありますように。

     

    吉見自動車 一同

     

     

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    ちょっとしたリフレッシュ。

    08
    Dec, ’15

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    朝いちばんで展示場にある車の並べ替えをしました。

     

    思うような仕入れがかなわず、展示車の台数が淋しくなってしまったこともあるんですが、いつも同じものが同じところに並んでいるショップは、それだけであまり入る気がしないように思うので、やはりこれはショップのひとつのルーティンワークじゃないかと考えています。

     

    どんな商品でもそうだと思うんですが、いつも売れていれば、売り場(展示場)は常に活性化しているし、その雰囲気がお客様にも伝わり、相乗効果となってさらに活性化、といういい循環になるわけですが、問題はそうではないときの対処。

     

    モノの動きが鈍いときは、まず売り手側のわれわれの心が鈍くなっているということも多いので、なにかしらやってみることまずそれを振り払うことが大切だと思っています。

     

    もちろん車そのものを入れ替えることができればそれに越したことはないのですが、いつもいつもそういうわけにもいかないので、展示車をあれこれ移動させることで、「見た目」をリフレッシュするわけです。

     

    見た目を変えるだけというのはギミックのように思われるかもしれませんが、商品のディスプレイというのは不思議なもので、場所を入れ替えることで、それまで死んだように眠っていた車が突然目を覚まし、あっという間に買い手が付いたりすることもあるし、どうも車にとっても居心地のよい場所があるようで、動かしてみて妙に納まりのいい車もあったりするんですよね。

     

    あれとあれをこちらに移動させて、空いたところにこの車、あの車をいったんバックヤードに下げて、これをあそこに置いたら、その車をここに。

     

    店頭に展示しているボルボたちを、車種や色のバランスを考えながら、パズルのように組み合わせる作業、しかもお預かりしている車があふれているようなタイミングなので、けっこう手間のかかることなんですが、ぜんぜん違う位置に移動したボルボたちをみると、毎日眺めているわれわれ自身もなんとなく新鮮な気分になるし、同じ所でじっとしていた車も、配置が変わってなんとなくうれしそうな顔をしてるような気がするから不思議。

     

    すっかり景色の変わった展示場を、道の向こうから眺めて、ちょっといい気分。

    これで目を覚ましてくれる車がいてくれたら最高なんですけどね。

     

     

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    オークションへ。

    03
    Nov, ’15

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    小春日和。

     

    飛び石連休の行楽渋滞の中、久しぶりにオークションへ。

     

    昔とちがって今は、インターネットや衛星回線を通して競るのが当たり前の時代ですから、仕入れということだけならわざわざ会場に行く必要はないのですが、たまにこういう「生」の素材を見ておかないと、なんとなく感覚が鈍ってしまうような気がするんです。

     

    だから、こうやって時々オークションに出かけるのは、そこで車が買える買えないということより、たくさんの車を見るということが、どちらかというと主眼です。

     

    あとやはり競りの現場は一種の鉄火場のようなものなので、その「熱さ」で気合を入れなおすといった心理的な効果もあったりもします。

     

    やることはいつも変りません。

     

    まずはじっくりとリストと向かい合い、粗選りからモニターチェック、そして実車へと絞り込む。そして、いちばんのモノサシは、パッとその車をみたときの直感です。

     

    必ずしもそれが売れるとは限らないんですが、車を数多く見ていると、似たようなものがたくさん集まっていても、その中でいかにも売れそうな佇まいの車があって、まあAKB48の総選挙みたいなものなんですが、かなりの確立で、そのカンは外れません。

     

    もちろん、それをしっかり検証します。

     

    チェックポイントはいくつかあるんですが、この段階になると、いいところではなくネガティブなところのチェック。

     

    たとえば外装のキズは板金で仕上げられるので重視はしないけれど、灰皿にタバコの気配があるとか、室内になんとなく乱雑な気配があるとか、前のオーナーに大切にされてきたかどうかということ、つまり絶対にどうしようもないネガティブなポイントがないかどうかを探り、もしそれがひとつでもあれば、思い切ってあきらめるというような作業です。

     

    このところ240が立て続けに売れているので、在庫としていちばん欲しいのは240なんですが、ここ最近の流れではこういったオークションでわれわれの基準に合った240が登場してくるということはまずほとんど考えにくく、そうなるとやはりFF系のモダンボルボがターゲットになるわけで、今日も最終的に候補として残った6台のうち5台はそういう車でした。

     

    あとは競り。

     

    こちらの設定した価格で落とせるかどうか、これがいちばんの勝負どころですが、ことはそれほど単純ではなく、相手(出品者と競り人)があることなので、最後は心理戦、気迫勝負です。

     

    うまく買えればいい展示車になる、はずなんだけど。

     

     

     

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    やっとこう。

    20
    Aug, ’15

    吉見0820

     

     

    お盆が明けて、すこし涼しくなってきましたね。

     

    去年に続いてこの夏も規格外の酷暑で、例年にも増してエアコン関連の緊急入院が多く、吉見自動車のバックヤードは車で溢れています。

     

    人間でも熱中症でバタバタ倒れるくらいだから、20年経った車がへたっても仕方がないなあと思うし、エアコン職人に訊くと、新しい車でも最高気温の想定が33℃だそうだから、これはもうメカニズムとか経年劣化の問題ではなく、気候のほうがおかしくなったとしか言いようがないですよね。

     

    そんな酷暑のなかでも、幸いにも何台か車の契約があり(なかったらそれこそほんとに干上がりますから)、様々な工程での整備が進んでいます。

     

    この時期のことだからエアコンのことは当然としても、2000年以降のモデルなら、正規ディーラーでの精密なコンピュータ診断は欠かすことはできないし、240なら、このモデルを購入されるお客様のほとんどが希望される、納車前整備のための検診そしてその整備のためのレポート作成は、もはやルーティンのようになっています。

     

    たぶんふつうのショップなら、車がふつうに走っていて車検をパスすれば、こんな風に無理に不具合を引き出すような作業はあまり積極的にやることはないと思うんですが(ウチもずいぶん昔はそうでしたから)、われわれのような専門店にとっては、その一見面倒な作業こそが生命線だと、いつのころからか覚悟を決めていて(といってもいまだになかなか満足のいくところまではいかないのですが)、とにもかくにもそれがデフォルトの工程になっています。

     

    やっとこう。

     

    もちろんそれでもなにかしらが起こってしまうのは中古車の宿命みたいなものなので、最後はひたすら無事を祈るしかないのですが、プロとしてやれることをやれずに後悔するのはなによりも苦いですからね。

     

     

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    嘘のようなホントの話。

    06
    Jul, ’15

     

    最近のフェイスブックには、「〜さんとの過去の思い出を振り返ってみましょう」というタイトルで、過去の年のその日付に投稿されたコンテンツが表示されるという機能があって、2012年の今日、7月6日のこととして、こんな記事があった。

     

    もうすっかり忘れていた話なんだけれど、こんな不思議なことが起こるのが小売店という商売の面白いところで、そんなことをあらためて知っていただきたくて、恥ずかしながら再掲することにした。

     

    ちょっとした思い出話。

     

    **************************

     

    <よしみのクレーム日記 ブログ篇  20120706>

     

    雨の木曜日。

     

    今日あった恥ずかしい失敗談をひとつ。

     

    雨の中、兵庫県朝来市から突然のお客様。

     

    還暦が近いので赤いボルボに乗りたいと思って、と笑顔で話されるKさんだが、波乗りが趣味で、この日も四国から直接お越しいただいたそうだ。

     

    今乗っておられる車はサーファー定番のハイエース。

     

    そのハイエースを手離す気はぜんぜんなく、日常の足として使えるもう一台を旧いボルボにしたいということで、940から始まり、そのうち少しずつ本音がでて、例によって、ほんとは240に乗りたいんだけどデイリーユースで乗れますかね、というご質問。

     

    これはYESと答えるしかない。

     

    もちろん940クラシックと比べると年式の分だけリスクは高くなるけれど、240もきちんとメンテナンスをすればそれほど壊れる車じゃないし、そういった整備性よりも、乗りたいほう、気に入ったほうに乗っていただきたいというのが、われわれの公式見解。

     

    もちろん旧いことに対する不安はあるかもしれないが、940クラシックも今や15年選手で、車における15年と20年の違いはそれほど大きなものではなく、どちらかというと年式や走行距離といったスペックではなく、前のオーナーからどういったケアをされてきたか、どれくらい大切にされてきたかということのほうが重要なポイントで、そういう意味でいうと、ターゲットにされている92/240GLも97/940CLASSICもそれほど変わらない。

     

    ただ、価格的なことでいうと、940のほうがかなり割安感がある。

     

    まあとにかく一回乗ってみませんか、ということでいつもの彩都→万博の試乗にもう一台の240を連れ出したが、そこで大失敗。

     

    車が帰り道の万博外周で止まってしまったのだ。

     

    原因はガス欠。

     

    これは最高に恥ずかしいし、不安な気持ちを持ちながら初めて乗るKさんの不安を解消するどころか、不安に輪をかけるようなハプニングで、商談としては最悪の流れである。

     

    商談の試乗でガス欠という考えうる中でも最悪の失態の話だが、失態はそれだけには収まらず、さらに最悪だったのは、携帯電話をもってでてこなかったことだった。

     

    こういうときにこそ役に立つはずの携帯を、そんなときに限ってポケットに入れ忘れ、間の悪いことにご夫婦で来られたKさんも、ショップで待つ奥様に電話を預けてしまっていて、道の真ん中で止まってしまった車をふたりで押して(これもそうとうひどい話だが)なんとか路肩に寄せたところまではよかったが、ハタと困ってしまった。

     

    歩いて戻ろうにも外は雨、傘はなし。

     

    しかたがないので、万博外周沿いにある大阪大学正門の守衛室に行き、守衛さんの携帯電話を借りて店にSOSをしたが、こういうときにはとことん間の悪いことが重なるもので、この日は店主が名古屋まで車の買取りに出かけており、事務所にいるのは専務と、そしてK夫人。

     

    でけっきょくは、今日始めてお会いしたK夫人に留守番をお願いし、迎えに来てもらうという苦肉中の苦肉、しかもしかも、そのお迎えが阪大と阪大病院を間違えて、小一時間の雨宿りという踏んだり蹴ったり。

     

    その間Kさんとはいろいろと話をしたが、いわば「針のむしろ」状態で、タクシーを拾えば良かっただけだったと気がついたのは、しばらくして応援に来てくれたメカニックとガソリンを持って現場に行く途中だった。

     

    もちろんKさんご夫妻には平身低頭。

     

    そして、これが「縁」というものの不思議なところだが、そんな大アクシデントがあったにもかかわらず、Kさんには車を買っていただいたのだ。

     

    それもその日、店主が名古屋に行って引き取ってきた車を、である。

     

    □ 89/240GLワゴン — クラシックレッド — 80,900km

     

    この車は、旧い車やバイクを集めるのが趣味だというHさんに7年前に買っていただいたスモールウィンドウの240で、そのとき77,200kmだった走行距離も、まだ1万kmあまりしか伸びておらず、とにかく極上の状態だけれど、リタイヤするので少しずつ車を減らしているからということで、何日かまえにオファーをいただいたもの。

     

    赤い240をお探しというKさんに、そのすったもんだの最中に話をしたところ、ありがたいことに、なかなか来れる機会がないから是非見て帰りたいというお申し出があり、いったん間を空けて、店主が戻る夕刻に再度お越しいただいた。

     

    おかしな話だが、Kさんご夫妻とはその日初めてお会いしたにもかかわらず、夕刻に再度お会いしたときには(たぶんKさんたちも)、旧知のような気持ちになっていた。

     

    実際にはもてなすべき私たちの大失態だったにもかかわらず、いっしょになってトラブルをくぐり抜けたことで、妙な連帯感のようなものが生まれていたんだろうか。

     

    実際の車は、報告は受けていたものの、思っていた以上に素晴らしい。

     

    第一印象というのが大切なので、お客様にはきちんと仕上げたものしか見せないというのがわれわれのルールで、そのために早いものでも1週間、ときには1ヶ月以上かかるのがふつうだが、この車は、仕入れてすぐ、いわば獲れたての状態で見ても、ボディやインテリアはもちろん、エンジンルームもピカピカ、そのまますぐにでも展示できそうなくらいに美しく、Hさんがどれだけ丁寧にこの車をケアされてきたかということが、ひと目でわかる。

     

    スモールウィンドウの240がこの状態で残っているのは、数多く240を見てきているわれわれでも奇跡に近いように思えるし、もっと不思議なのは、赤い240、それもデイリーユースで使えるレベルのものを探しているというKさんご夫妻が、この日この場におられたということ。

     

    ただそれでもさすがにKさんは冷静で、一晩頭を冷やして考えますからと、急遽値付けをしたその240と、最初のお目当てだったワインレッドの940(これもすごくイイのです)の見積りをお持ち帰りになった。

     

    そうして、今朝いちばんで快諾のお電話という顛末、嘘のようなホントの話である。

     

    この240の前のオーナーHさんと新しいオーナーのKさんと、その縁を繋いだぼく、この日のこの車にまつわる3人が、同い年の同学年だったということも、また驚くべき奇遇。

     

    Yes, I believe in magic !

     

    **************************

     

    もちろんKさんは、まだこの240を大切に乗っておられるようで、遠方なのでそれほど頻繁にお会いすることはできないが、車検やオイル交換などで折りにふれ立ち寄っていただいている。

     

    出会いの不思議を、あらためて実感する。

     

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    この時季の、いつものこと。

    07
    Jun, ’15

    0606_6

     
    これが地球温暖化というものなのかどうかはよくわからないけれど、春と秋といういちばん過ごしやすい季節が年々短くなってきているような気がしてしかたがない。

     

    今年も5月の後半からすでにいきなり真夏日という日が続き、それに伴ってエアコン関連の入庫が増えてきた。

     

    旧い輸入車を販売しているわれわれのようなショップにとっては、毎年の恒例行事のようなもので、「真夏日」という言葉を聞くようになると、ガスの補充から点検、そして修理と、毎日のようになにかしらエアコンに関するの相談が増えてきて、電装系の仕事を任せているS電気との打ち合わせや車の行き来も多くなってくる。

     

    いつもの時季の、いつものこと、である。

     

    それにしても、このエアコンに関してはどうも誤解が多いように思う。
    代表的なものが、輸入車はエアコンが弱いという定説で、車の商談のときもエアコンは大丈夫ですかと尋ねられることも多いけれど、そんなことないけどなあ、というのがわれわれの正直な実感である。

     

    たしかに日本の夏の高温多湿はヨーロッパと比べるとはるかに過酷なので、日本の車のように寒いほど冷えるというような爆発力は欧州車にはないけれど、たとえば240のような旧い車でも、きちんと手の入ったエアコンであれば(日本製のコンプレッサーだしね)、決して効かないとは思わない、というか充分冷える。

     

    ただ、どんな機器でもそうだけど、長く使い続けるためにはメンテナンスは必要だ。

    効かないエアコンのほとんどは、整備不足なのだ。

     

    固定された状態で使用される家庭用のエアコンでさえ、10年も経てばそろそろ買い換えかという話がでることもあるくらいだが、自動車用のエアコンの場合、その使用状況はそれよりもはるかに過酷で、コンプレッサーをはじめとする主要パーツがエンジンの高熱のこもるボンネットの中に閉じ込められていることや機器類がスペースの節約のためにかなり小型化されていることなんかを考えると、最新モデルでも20年超という240は言うに及ばず、最終モデルが1997年の940や850、そしてV70も初代の875がすでに15年、2代目の285でさえ初期モデルはすでに10年が経過しているわけだから、もしこれまでに一度も手をいれずに働いているとしたら、それはかなり上出来というべきだろう。

     

    そういう意味では、エアコンに限らずそういう部品(補機と呼ばれるエンジンやミッション以外の耐久消耗的な機器類)のメンテナンスは、気に入った旧い車を乗り続けることのコストといえるものだが、ただやっぱりエアコンの場合、システムを構成するそれぞれのパーツが高価であるということが問題だと思う。

     

    大物パーツが4つある。
    家庭用でいうと室外機にあたるコンプレッサーとコンデンサー、室内機にあたるエバポレーターと、冷たい風を送り出すブロアファンというパーツがそれ。

     

    最近はOEMで価格の低いものがけっこう出回っているので、部品は以前と比べるとかなり安くはなったし、同じモデルでの経験を重ねることで手が馴れて作業時間もずいぶん短くはなっているが、それでもひととおり交換するとなるとかなり手痛い出費になってしまう。

     

    微弱なガス漏れであれば、毎年この時期にガスチャージをしてまた来年、なんていう「治さない」メンテナンスもあって、そういうやりかたでゆるやかに乗り続けている方もけっこういらっしゃるが、いずれにしても劣化というのは年々進んでいくものだから、その蜜月がいつまで続けられるかは、われわれにもわからない。

     

    エアコンの相談が入るたびに、この金額的に負担の大きいこのリスクを回避するための決定的な方策がなにかあったらいいなあといつも思うけれど、人間の身体と同じで、年をとること、そしてそれにともなう劣化や消耗という自然現象に対抗する手立てはなく、今のところ、そういうことも含めて旧い車に乗るというということを考えてください、とお願いするしかない。

     

    ちょっと口惜しいけど、こうやってリスクをリスクとしてまっすぐに伝えること、そしてそのリスクを上回る魅力をもった車を見つけるということしかないんですよね、われわれには。

     

    P.S.
    240のエアコンの「効かない」伝説や誤解、あるいはそれを「効くようにする」ための方法に関しては、またいつか。

     

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    まあ、スタイルの問題かな。

    25
    May, ’15

     

    GWが明けてバタバタしている間に5月も終盤。
    うかうかしてるとあっという間に梅雨に突入しそうな気配さえする。

     

    例年この時期は静かなことが多くて、今年もそんな日が続いているけれど、それでも

    やっぱり何もないということはない。

     

    先日FBに掲載したマスタードイエローの1980/240セダン。

     

    0524_2S

     

    もうずいぶん長い間(カルテと読んでいる管理帳を見返してみると2002年だから、
    13年目ということになる)メンテナンスを承っている240で、これまでに何回かブ
    ログやFBにあげているのでもうおなじみの一台じゃないかと思うけど、今回は走行中
    にエンジンがストールしてしまうという、ちょっとイヤな感じの緊急入庫だった。

     

    GW明けに、オーナーのNさんからこんなメールをもらっていた。

     

     

    バッテリー交換以降で走行中にエンジン停止が発生します。
    バッテリー交換には関係の無い症状だとは思いますが、まさか関係なんて無いですよ
    ねぇ。



    と言う訳で5月18日(月)午後に保険会社のレッカーにて持ち込み予定。
    代車の確保の検討をお願いします。(代車確保できなくても可)

    恐らく、今回は長期入院(原因特定に時間が掛かりそう)になると思われます。

     

     

    まあいかにもやっかいそうな感じだったが、結論から言ってしまうと、今回は「燃料
    系」の、燃料ポンプリレーという小さなパーツ(10,100円)の不具合で、部品の調達
    も奇跡的にスムーズにいって(この30年前の車のパーツが、ボルボのパーツセンター
    にあったということがなんといってもスゴイけど)、念のためヒューズもすべて交換
    し、もうすでに納車も終わっている。

     

    0524_1S

     

    前にも書いたことがあるけれど、240のストール、いわゆるエンストの原因は、大き
    くいうと3つしかない。

     

    ひとつは燃料がうまくエンジン(インジェクター)まで届かないことによるもの(=燃
    料系)、もうひとつは燃料は届いているけれど火花がうまく飛ばないので爆発がおこ
    らないことによるもの(=点火系)、そして燃料もOK、点火もOKなんだけど、燃料と
    空気の混合濃度調整がうまくいっていないのできれいに爆発しないことによるもの
    (=燃料調整系)。

     

    もちろんそれぞれに構成パーツがいくつかあるので枝分かれはするし、たとえばバッ
    テリーなどの外的要因があるケースもあるが、昨今のようにコンピュータが張り巡ら
    されていない時代の車は、これがわかっていれば、探るのはそれほど難しくはない。

     

    ただ、今回の修理がこんなにスムーズに完了したのは、不具合の症状が預かった直後
    に発生したということに尽きる。よくあることだが、預かってなかなかうまく症状が
    出てくれないというパターンがあって、Nさんが「時間がかかりそう」とおっしゃっ
    たのは、そのことを想定してのことだったはず。

     

    症状が確認できさえすれば、上の3つの要因をひとつずつ潰していけばいいだけで、今
    回は、ラッキーにもそのいちばん最初のステップでヒットしたということだ。

     

    Nさんから話をうかがってみると、これまでに交換した記憶も記録もないということ
    だったから、おそらく新車からのままのパーツで、もしそうだとしたら、35年ももっ
    たわけだから、どちらかというと、よく頑張ったと褒めてやってもいいくらいの事象
    だった。

     

    こんな風に書いてしまうと、ああやっぱり旧い車って壊れるんだねって思われてしま
    いそうだが、われわれの認識とすると、これは故障ではなく部品のモノとしての寿命
    であって、まあもちろんリスクであることには違いないけれど、これを「壊れる」と
    一言で片付けられてしまうのはちょっと心外。先週末に預かった06/V70のBCM(ブ
    レーキ・コントロール・モジュール)の215,000円なんていうのと比べたら、なんと
    もカワイイもんじゃないかと思うわけです。

     

    気に入ったものを手を入れながら使い続けるか、あるいは最新技術の快適さを求め続
    けるのか、車に限らず、道具とのつきあい方でいつも迷うところですよね。

     

    まあ、スタイルの問題かな。

     

     

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