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    ストックリスト
    「よしみのクレーム日記」再開編

    陳腐化というマーケティング。

    27
    Aug, ’15

    prius

     

    何年か前にプリウスという車に乗ったことがあります。

     

    もちろん購入したわけではなく旅先でのレンタカーだったんですが、日ごろ憎まれ口ばかり叩いておきながら、一回も乗ったことがなかった車だったので、ものは試しということで、一日乗ってみたわけです。

     

    今はもう猫も杓子もとばかりにハイブリッド全盛で、廉価版のアクアという車がいちばん売れているらしいですが、石を投げればプリウスにあたるというくらいの頃(ほんの数年前なんですけどね)でした。

     

    そのプリウスは、最新の型ではなく、2006年の2代目モデルで、走行もレンタカーとしては珍しく6万kmを超えている車だったんですが、走る止まる曲がるに関しては予想どおりまったくなんの問題もなく(アイドリングでまったく音がしないのが不気味だったですが)、かなり快適だったことを憶えています。

     

    ただ、操作系のインターフェイスがすべてデジタル表示になっていて、車を運転しているというよりも、ゲームセンターで遊んでいるような感覚に陥ってしまい、そんなふうに意識し始めると、いかにも軽やかな操作感や、なんのストレスも、そしてほとんど音もなく回転のあがるエンジンも、なんか自動車としてのリアリティが薄い。確かに燃費は一日走っても燃料ゲージがひと目盛も下がらなかったくらいなので、効率に関してはまったく文句はないんですが、なんとなく操作するのではなく操作させられているといった感じ。

     

    たしかに良くできた機械といえるのかもしれないけれど、じゃあこれがいい車かといわれると、けっして積極的にYESとは答えにくい。まず自分でお金を払ってこの車を買うということは、あり得ないなあというのがそのときの正直な印象です。

     

    自動車という道具になにを求めるかというのは、100人いればおそらく100通りの答えがあるような質問なんですが、個人的には、少なくとも愛着をもてるような雰囲気をもっているもの、もっといえば官能性の気配を感じるものじゃないと面白くないなあと思ってしまうわけです。

     

    もちろん車にそんなことを求めないよという人にすれば、それでいいのかもしれないですが、愛着の持てない道具にお金を使うのはやはり楽しくないですよね。

     

    あと、これだけは絶対受け入れられないなあと思うのは、抜群の技術力(もちろん耐久性に対しても)をもちながら、今のモデルを古くさく見せるために次々と必然性のないモデルチェンジを繰り返して(プリウスはまだ長いほうだけれど)、旧いモデルを使い捨てにする陳腐化というマーケティングの姿勢です。

     

    最近では欧州車もだんだんモデルチェンジのサイクルが短くなってきているような気もしますが、なんとなく売るためにすぐデザインを変えるメーカーって信用が置けない気がするんですよね。

     

    まあ良くも悪くも、今の日本を象徴する車には違いないんですが。

     

     

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    やっとこう。

    20
    Aug, ’15

    吉見0820

     

     

    お盆が明けて、すこし涼しくなってきましたね。

     

    去年に続いてこの夏も規格外の酷暑で、例年にも増してエアコン関連の緊急入院が多く、吉見自動車のバックヤードは車で溢れています。

     

    人間でも熱中症でバタバタ倒れるくらいだから、20年経った車がへたっても仕方がないなあと思うし、エアコン職人に訊くと、新しい車でも最高気温の想定が33℃だそうだから、これはもうメカニズムとか経年劣化の問題ではなく、気候のほうがおかしくなったとしか言いようがないですよね。

     

    そんな酷暑のなかでも、幸いにも何台か車の契約があり(なかったらそれこそほんとに干上がりますから)、様々な工程での整備が進んでいます。

     

    この時期のことだからエアコンのことは当然としても、2000年以降のモデルなら、正規ディーラーでの精密なコンピュータ診断は欠かすことはできないし、240なら、このモデルを購入されるお客様のほとんどが希望される、納車前整備のための検診そしてその整備のためのレポート作成は、もはやルーティンのようになっています。

     

    たぶんふつうのショップなら、車がふつうに走っていて車検をパスすれば、こんな風に無理に不具合を引き出すような作業はあまり積極的にやることはないと思うんですが(ウチもずいぶん昔はそうでしたから)、われわれのような専門店にとっては、その一見面倒な作業こそが生命線だと、いつのころからか覚悟を決めていて(といってもいまだになかなか満足のいくところまではいかないのですが)、とにもかくにもそれがデフォルトの工程になっています。

     

    やっとこう。

     

    もちろんそれでもなにかしらが起こってしまうのは中古車の宿命みたいなものなので、最後はひたすら無事を祈るしかないのですが、プロとしてやれることをやれずに後悔するのはなによりも苦いですからね。

     

     

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    お盆の営業についてのお知らせ。

    03
    Aug, ’15

    この週末から、吉見自動車もお盆モードになります。

     

    ショップはいつもと同じようにお盆の間もオープンしていますので(10:00 – 19:00/8月12日(水)は定休日、あと8月14日(金)が17:00の早仕舞いです)、もし何かお車に不具合があればお預かりすることはできますし、展示している車を見ていただくことも可能です。

     

    ただ、メカニックを始めとする出入りの職人さんや部品屋さんは、8月13日から8月16日までがお盆休みで、定休日を含めると来週は仕事ができる日が2日間しかありませんから、メンテナンスや修理は実質的にはこの間いったん休止ということになります。

     

    この期間は整備や登録といった煩雑な仕事がありませんから、ふだんよりもゆっくりと展示の車をご覧いただけると思います。また、私たちがその車について感じていることや知っていることを、じっくりとお話できる機会かもしれません。

     

    こういうときこそ、今すぐでなくても、いつかそのうちボルボに乗ってみたいとお考えの方にお越しいただけたらと思っています。

     

    このリストの12台が、実際に乗って体感していただける展示車です。
    http://www.yoshimi-auto.com/lineup

     

    もちろん、いつものようにふらっと遊びに来ていただくのも大歓迎。
    休日のショップにはのんびりした空気が流れていますので、お近くにお越しの際はお茶でも飲みに来てください。なじみのお客様に立ち寄ってもらえるのは、店としては最高ですからね。

     

    素敵な夏休みでありますように。

     

     

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    暑中お見舞い申し上げます。

    28
    Jul, ’15

    summer2015_S

     

    暑中お見舞い申し上げます。

     

    7月もあっという間、まさに光陰矢の如しですね。

     

    吉見自動車も45年目の夏を迎えることができました。

     

    私たちは相変わらず多忙な日々を送っており、これも日頃の皆様のご愛顧のおかげと、心より感謝しております。

     

    大げさなことがあまり似合わない会社ですので、記念行事も記念セールも行いませんが、これまで通りひたすら誠実に、車に向かっていければと考えております。

     

    これからも引き続き、変わらぬご支援を賜りますようお願いいたします。

     

    暑さ厳しき折、みなさまどうぞご自愛のほどを。

     

    2015年 大暑

    吉見自動車一同

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    嘘のようなホントの話。

    06
    Jul, ’15

     

    最近のフェイスブックには、「〜さんとの過去の思い出を振り返ってみましょう」というタイトルで、過去の年のその日付に投稿されたコンテンツが表示されるという機能があって、2012年の今日、7月6日のこととして、こんな記事があった。

     

    もうすっかり忘れていた話なんだけれど、こんな不思議なことが起こるのが小売店という商売の面白いところで、そんなことをあらためて知っていただきたくて、恥ずかしながら再掲することにした。

     

    ちょっとした思い出話。

     

    **************************

     

    <よしみのクレーム日記 ブログ篇  20120706>

     

    雨の木曜日。

     

    今日あった恥ずかしい失敗談をひとつ。

     

    雨の中、兵庫県朝来市から突然のお客様。

     

    還暦が近いので赤いボルボに乗りたいと思って、と笑顔で話されるKさんだが、波乗りが趣味で、この日も四国から直接お越しいただいたそうだ。

     

    今乗っておられる車はサーファー定番のハイエース。

     

    そのハイエースを手離す気はぜんぜんなく、日常の足として使えるもう一台を旧いボルボにしたいということで、940から始まり、そのうち少しずつ本音がでて、例によって、ほんとは240に乗りたいんだけどデイリーユースで乗れますかね、というご質問。

     

    これはYESと答えるしかない。

     

    もちろん940クラシックと比べると年式の分だけリスクは高くなるけれど、240もきちんとメンテナンスをすればそれほど壊れる車じゃないし、そういった整備性よりも、乗りたいほう、気に入ったほうに乗っていただきたいというのが、われわれの公式見解。

     

    もちろん旧いことに対する不安はあるかもしれないが、940クラシックも今や15年選手で、車における15年と20年の違いはそれほど大きなものではなく、どちらかというと年式や走行距離といったスペックではなく、前のオーナーからどういったケアをされてきたか、どれくらい大切にされてきたかということのほうが重要なポイントで、そういう意味でいうと、ターゲットにされている92/240GLも97/940CLASSICもそれほど変わらない。

     

    ただ、価格的なことでいうと、940のほうがかなり割安感がある。

     

    まあとにかく一回乗ってみませんか、ということでいつもの彩都→万博の試乗にもう一台の240を連れ出したが、そこで大失敗。

     

    車が帰り道の万博外周で止まってしまったのだ。

     

    原因はガス欠。

     

    これは最高に恥ずかしいし、不安な気持ちを持ちながら初めて乗るKさんの不安を解消するどころか、不安に輪をかけるようなハプニングで、商談としては最悪の流れである。

     

    商談の試乗でガス欠という考えうる中でも最悪の失態の話だが、失態はそれだけには収まらず、さらに最悪だったのは、携帯電話をもってでてこなかったことだった。

     

    こういうときにこそ役に立つはずの携帯を、そんなときに限ってポケットに入れ忘れ、間の悪いことにご夫婦で来られたKさんも、ショップで待つ奥様に電話を預けてしまっていて、道の真ん中で止まってしまった車をふたりで押して(これもそうとうひどい話だが)なんとか路肩に寄せたところまではよかったが、ハタと困ってしまった。

     

    歩いて戻ろうにも外は雨、傘はなし。

     

    しかたがないので、万博外周沿いにある大阪大学正門の守衛室に行き、守衛さんの携帯電話を借りて店にSOSをしたが、こういうときにはとことん間の悪いことが重なるもので、この日は店主が名古屋まで車の買取りに出かけており、事務所にいるのは専務と、そしてK夫人。

     

    でけっきょくは、今日始めてお会いしたK夫人に留守番をお願いし、迎えに来てもらうという苦肉中の苦肉、しかもしかも、そのお迎えが阪大と阪大病院を間違えて、小一時間の雨宿りという踏んだり蹴ったり。

     

    その間Kさんとはいろいろと話をしたが、いわば「針のむしろ」状態で、タクシーを拾えば良かっただけだったと気がついたのは、しばらくして応援に来てくれたメカニックとガソリンを持って現場に行く途中だった。

     

    もちろんKさんご夫妻には平身低頭。

     

    そして、これが「縁」というものの不思議なところだが、そんな大アクシデントがあったにもかかわらず、Kさんには車を買っていただいたのだ。

     

    それもその日、店主が名古屋に行って引き取ってきた車を、である。

     

    □ 89/240GLワゴン — クラシックレッド — 80,900km

     

    この車は、旧い車やバイクを集めるのが趣味だというHさんに7年前に買っていただいたスモールウィンドウの240で、そのとき77,200kmだった走行距離も、まだ1万kmあまりしか伸びておらず、とにかく極上の状態だけれど、リタイヤするので少しずつ車を減らしているからということで、何日かまえにオファーをいただいたもの。

     

    赤い240をお探しというKさんに、そのすったもんだの最中に話をしたところ、ありがたいことに、なかなか来れる機会がないから是非見て帰りたいというお申し出があり、いったん間を空けて、店主が戻る夕刻に再度お越しいただいた。

     

    おかしな話だが、Kさんご夫妻とはその日初めてお会いしたにもかかわらず、夕刻に再度お会いしたときには(たぶんKさんたちも)、旧知のような気持ちになっていた。

     

    実際にはもてなすべき私たちの大失態だったにもかかわらず、いっしょになってトラブルをくぐり抜けたことで、妙な連帯感のようなものが生まれていたんだろうか。

     

    実際の車は、報告は受けていたものの、思っていた以上に素晴らしい。

     

    第一印象というのが大切なので、お客様にはきちんと仕上げたものしか見せないというのがわれわれのルールで、そのために早いものでも1週間、ときには1ヶ月以上かかるのがふつうだが、この車は、仕入れてすぐ、いわば獲れたての状態で見ても、ボディやインテリアはもちろん、エンジンルームもピカピカ、そのまますぐにでも展示できそうなくらいに美しく、Hさんがどれだけ丁寧にこの車をケアされてきたかということが、ひと目でわかる。

     

    スモールウィンドウの240がこの状態で残っているのは、数多く240を見てきているわれわれでも奇跡に近いように思えるし、もっと不思議なのは、赤い240、それもデイリーユースで使えるレベルのものを探しているというKさんご夫妻が、この日この場におられたということ。

     

    ただそれでもさすがにKさんは冷静で、一晩頭を冷やして考えますからと、急遽値付けをしたその240と、最初のお目当てだったワインレッドの940(これもすごくイイのです)の見積りをお持ち帰りになった。

     

    そうして、今朝いちばんで快諾のお電話という顛末、嘘のようなホントの話である。

     

    この240の前のオーナーHさんと新しいオーナーのKさんと、その縁を繋いだぼく、この日のこの車にまつわる3人が、同い年の同学年だったということも、また驚くべき奇遇。

     

    Yes, I believe in magic !

     

    **************************

     

    もちろんKさんは、まだこの240を大切に乗っておられるようで、遠方なのでそれほど頻繁にお会いすることはできないが、車検やオイル交換などで折りにふれ立ち寄っていただいている。

     

    出会いの不思議を、あらためて実感する。

     

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    この時季の、いつものこと。

    07
    Jun, ’15

    0606_6

     
    これが地球温暖化というものなのかどうかはよくわからないけれど、春と秋といういちばん過ごしやすい季節が年々短くなってきているような気がしてしかたがない。

     

    今年も5月の後半からすでにいきなり真夏日という日が続き、それに伴ってエアコン関連の入庫が増えてきた。

     

    旧い輸入車を販売しているわれわれのようなショップにとっては、毎年の恒例行事のようなもので、「真夏日」という言葉を聞くようになると、ガスの補充から点検、そして修理と、毎日のようになにかしらエアコンに関するの相談が増えてきて、電装系の仕事を任せているS電気との打ち合わせや車の行き来も多くなってくる。

     

    いつもの時季の、いつものこと、である。

     

    それにしても、このエアコンに関してはどうも誤解が多いように思う。
    代表的なものが、輸入車はエアコンが弱いという定説で、車の商談のときもエアコンは大丈夫ですかと尋ねられることも多いけれど、そんなことないけどなあ、というのがわれわれの正直な実感である。

     

    たしかに日本の夏の高温多湿はヨーロッパと比べるとはるかに過酷なので、日本の車のように寒いほど冷えるというような爆発力は欧州車にはないけれど、たとえば240のような旧い車でも、きちんと手の入ったエアコンであれば(日本製のコンプレッサーだしね)、決して効かないとは思わない、というか充分冷える。

     

    ただ、どんな機器でもそうだけど、長く使い続けるためにはメンテナンスは必要だ。

    効かないエアコンのほとんどは、整備不足なのだ。

     

    固定された状態で使用される家庭用のエアコンでさえ、10年も経てばそろそろ買い換えかという話がでることもあるくらいだが、自動車用のエアコンの場合、その使用状況はそれよりもはるかに過酷で、コンプレッサーをはじめとする主要パーツがエンジンの高熱のこもるボンネットの中に閉じ込められていることや機器類がスペースの節約のためにかなり小型化されていることなんかを考えると、最新モデルでも20年超という240は言うに及ばず、最終モデルが1997年の940や850、そしてV70も初代の875がすでに15年、2代目の285でさえ初期モデルはすでに10年が経過しているわけだから、もしこれまでに一度も手をいれずに働いているとしたら、それはかなり上出来というべきだろう。

     

    そういう意味では、エアコンに限らずそういう部品(補機と呼ばれるエンジンやミッション以外の耐久消耗的な機器類)のメンテナンスは、気に入った旧い車を乗り続けることのコストといえるものだが、ただやっぱりエアコンの場合、システムを構成するそれぞれのパーツが高価であるということが問題だと思う。

     

    大物パーツが4つある。
    家庭用でいうと室外機にあたるコンプレッサーとコンデンサー、室内機にあたるエバポレーターと、冷たい風を送り出すブロアファンというパーツがそれ。

     

    最近はOEMで価格の低いものがけっこう出回っているので、部品は以前と比べるとかなり安くはなったし、同じモデルでの経験を重ねることで手が馴れて作業時間もずいぶん短くはなっているが、それでもひととおり交換するとなるとかなり手痛い出費になってしまう。

     

    微弱なガス漏れであれば、毎年この時期にガスチャージをしてまた来年、なんていう「治さない」メンテナンスもあって、そういうやりかたでゆるやかに乗り続けている方もけっこういらっしゃるが、いずれにしても劣化というのは年々進んでいくものだから、その蜜月がいつまで続けられるかは、われわれにもわからない。

     

    エアコンの相談が入るたびに、この金額的に負担の大きいこのリスクを回避するための決定的な方策がなにかあったらいいなあといつも思うけれど、人間の身体と同じで、年をとること、そしてそれにともなう劣化や消耗という自然現象に対抗する手立てはなく、今のところ、そういうことも含めて旧い車に乗るというということを考えてください、とお願いするしかない。

     

    ちょっと口惜しいけど、こうやってリスクをリスクとしてまっすぐに伝えること、そしてそのリスクを上回る魅力をもった車を見つけるということしかないんですよね、われわれには。

     

    P.S.
    240のエアコンの「効かない」伝説や誤解、あるいはそれを「効くようにする」ための方法に関しては、またいつか。

     

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    道は遠いね。

    30
    May, ’15

     

    納車フォト、まとめて。

     

    ぼくたちにとってはひとつの日常なんですが、車を買うことってやっぱり大きなイベ
    ントだし、それがどんな車であっても、やっぱり車を乗り換えること(それが初めて
    の車ならなおさら)ってすごく嬉しいことだから、みなさんホントにいい顔をされて
    ますよね。

     

    この笑顔を見ると、ここにたどり着くまでのいろんなたいへんが、一瞬でぜんぶ溶け
    ていくような気がします。

     

    blog0530_2

     

    それにしても、ボルボじゃないのもけっこう納車していますね。
    展示場にはボルボしか置いてないんで、ボルボだけしか扱わないと思われている方が
    多いんじゃないかと思うんですが、こんな風に国産車や他のメーカーの輸入車も、そ
    して各メーカーの新車の取り扱いもしているんです。

     

    いちおうボルボ専門店の看板をあげているし、いちばんよくわかっているのもボルボ
    のことなんですが、ほんとのところは、縁があって繋がったお客さまの「車屋」、つ
    まりその人の車の事をすべてまかせてもらえるような店(というか人ですね)として
    おつきあいしてもらえたらいいなあと、ひそかに願っています。

     

    自分がもし車屋じゃなくて他の仕事をしていて、車を買ったり修理したりする事を考
    えたときに、自分の好みや性格(もっといえば懐具合も)をよく理解してくれてい
    て、「じゃ、頼むね」のひとことで、車を探したり、修理したり、メンテナンスのア
    ドバイスをしてくれたりするような、信頼できる車屋があれば、ほんとに楽だろうな
    あと思うからです。
    車って、世の中で「関心はあるけどよくわからないもの」のひとつですからね。

     

    じゃあそんな風になるためにどうしたらいいのか、どういう風にお客さんとコミュニ
    ケーションをとってに、どういう勉強をし、どういう技術を身につけたらいいのか。

     

    テストみたいに正解がないことなので、「永遠の課題」だとは思うのですが、どちら
    にしてもこういうのに近道というのはないはずなんで、やっぱり自分の頭で考えて、
    トライアンドエラーを繰り返すことしかないのかなあと、あらためて覚悟する次第で
    あります。

     

    道は遠いね。

     

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    まあ、スタイルの問題かな。

    25
    May, ’15

     

    GWが明けてバタバタしている間に5月も終盤。
    うかうかしてるとあっという間に梅雨に突入しそうな気配さえする。

     

    例年この時期は静かなことが多くて、今年もそんな日が続いているけれど、それでも

    やっぱり何もないということはない。

     

    先日FBに掲載したマスタードイエローの1980/240セダン。

     

    0524_2S

     

    もうずいぶん長い間(カルテと読んでいる管理帳を見返してみると2002年だから、
    13年目ということになる)メンテナンスを承っている240で、これまでに何回かブ
    ログやFBにあげているのでもうおなじみの一台じゃないかと思うけど、今回は走行中
    にエンジンがストールしてしまうという、ちょっとイヤな感じの緊急入庫だった。

     

    GW明けに、オーナーのNさんからこんなメールをもらっていた。

     

     

    バッテリー交換以降で走行中にエンジン停止が発生します。
    バッテリー交換には関係の無い症状だとは思いますが、まさか関係なんて無いですよ
    ねぇ。



    と言う訳で5月18日(月)午後に保険会社のレッカーにて持ち込み予定。
    代車の確保の検討をお願いします。(代車確保できなくても可)

    恐らく、今回は長期入院(原因特定に時間が掛かりそう)になると思われます。

     

     

    まあいかにもやっかいそうな感じだったが、結論から言ってしまうと、今回は「燃料
    系」の、燃料ポンプリレーという小さなパーツ(10,100円)の不具合で、部品の調達
    も奇跡的にスムーズにいって(この30年前の車のパーツが、ボルボのパーツセンター
    にあったということがなんといってもスゴイけど)、念のためヒューズもすべて交換
    し、もうすでに納車も終わっている。

     

    0524_1S

     

    前にも書いたことがあるけれど、240のストール、いわゆるエンストの原因は、大き
    くいうと3つしかない。

     

    ひとつは燃料がうまくエンジン(インジェクター)まで届かないことによるもの(=燃
    料系)、もうひとつは燃料は届いているけれど火花がうまく飛ばないので爆発がおこ
    らないことによるもの(=点火系)、そして燃料もOK、点火もOKなんだけど、燃料と
    空気の混合濃度調整がうまくいっていないのできれいに爆発しないことによるもの
    (=燃料調整系)。

     

    もちろんそれぞれに構成パーツがいくつかあるので枝分かれはするし、たとえばバッ
    テリーなどの外的要因があるケースもあるが、昨今のようにコンピュータが張り巡ら
    されていない時代の車は、これがわかっていれば、探るのはそれほど難しくはない。

     

    ただ、今回の修理がこんなにスムーズに完了したのは、不具合の症状が預かった直後
    に発生したということに尽きる。よくあることだが、預かってなかなかうまく症状が
    出てくれないというパターンがあって、Nさんが「時間がかかりそう」とおっしゃっ
    たのは、そのことを想定してのことだったはず。

     

    症状が確認できさえすれば、上の3つの要因をひとつずつ潰していけばいいだけで、今
    回は、ラッキーにもそのいちばん最初のステップでヒットしたということだ。

     

    Nさんから話をうかがってみると、これまでに交換した記憶も記録もないということ
    だったから、おそらく新車からのままのパーツで、もしそうだとしたら、35年ももっ
    たわけだから、どちらかというと、よく頑張ったと褒めてやってもいいくらいの事象
    だった。

     

    こんな風に書いてしまうと、ああやっぱり旧い車って壊れるんだねって思われてしま
    いそうだが、われわれの認識とすると、これは故障ではなく部品のモノとしての寿命
    であって、まあもちろんリスクであることには違いないけれど、これを「壊れる」と
    一言で片付けられてしまうのはちょっと心外。先週末に預かった06/V70のBCM(ブ
    レーキ・コントロール・モジュール)の215,000円なんていうのと比べたら、なんと
    もカワイイもんじゃないかと思うわけです。

     

    気に入ったものを手を入れながら使い続けるか、あるいは最新技術の快適さを求め続
    けるのか、車に限らず、道具とのつきあい方でいつも迷うところですよね。

     

    まあ、スタイルの問題かな。

     

     

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    まだちょっと。

    16
    May, ’15

    なんとなく、焦点が定まらない感じ。

    これが実質的には最初の記事なんですが、ブログを書くための集中力のつくりかたが、
    どうもまだよく身に付いていないようです。

     

    この前の「よしみのクレーム日記 ブログ篇」のときは、設定(キャラ)も文体もある程
    度決めてから始めたし、なによりも毎日書くという決めごとに対する覚悟のようなもの
    がかなりかなり大きかったので、なんとかやみくもにでも書き続けられたんだと思うけ
    れど、もう一度始めるなら、前と同じことをやっていても面白くないなあというきもち
    もあるし、今回は、良くいえば「自然体」、あけすけにいってしまうと「いきあたりば
    ったり」というのが唯一方針らしい方針でもあるので、こんな風になるのも、まあしか
    たがないかと思ったりもして。

     

    ただいくら成り行きまかせとはいえ、いちおう「また、始めます」なんていう宣言をし
    てしまったからには、やっぱり週に一回くらいはという想いもあって、とりあえずふら
    ふらと書き始めています。

     

    それにしても、今回の反響に少し驚いています。

     

    5月10日、先週の日曜日に公開をして、その日にFBでお知らせをしたんですが、その投
    稿のその日のリーチ(投稿を見てくれた人の数)が7000近く、FBページへの「いい
    ね!」の数が一気に100以上増えて、もちろんそれはこれまでの最高記録だし、HPのペ
    ージビューも3000近く。SEOなんていうのにもあんまり興味はないし、SNSのリーチ
    やHPのページビューの数もそれほどたいそうに考えているわけじゃないんですが、それ
    でもやっぱりたくさんの人に見てもらえるのは素直に喜んでもいいですよね。

     

    そして、そのことよりもさらに嬉しかったのは、この新しいHPを見ていただいたたくさ
    んのお客さまから様々なお祝いのメッセージをいただいたこと。やっぱり言葉で直接伝
    えていただくのはなんともいえない嬉しさがあって、それだけでもリニューアルして良
    かったなあと、あたらめて、みなさまに感謝したい気持ちでいます。

     

    ほんとにどうもありがとうございました。
    そして、あらためて、今後共どうぞよろしくお願いします。

     

     

     

    と、イントロダクションはここまで。

     

    もうちょっとしっかり練って、来週あたりから本格的に新しいスタイルで「日々のあれ
    これ」を綴っていければと、あえてちょっとハードルを上げておきます。

     

    to be continued

     

     

     

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    KICK OFF !

    10
    May, ’15

    HPのリニューアルを機に、ブログを再開します。

     

    2001/3 – 2009/5 旧HPで展開した「よしみのクレーム日記」の56編。 2009/6 – 2013/10 おりからのブログブームに乗って、どうせなら毎日書いてやろうとけっこう懸命に書き綴ったexciteブログでの「よしみのクレーム日記 ブログ篇」の894編。

     

    そして、SNSというメディアができてからはtwitterやFacebookで、様々なことをお伝えしてきたんですが、なんとなくSNSだけでの情報発信ということに違和感のようなものもずっと感じていて、やっぱり単なる「情報」じゃなく、リアルな感触や複雑なニュアンスをもっているものは、ソーシャルではなく自分たちのメディアで表現したほうがいいんじゃないかと考えていたところだったので、ちょうどいいタイミングでのリスタートになりました。

     

    べつにFBをやめてしまおうなんてストイックに考えているわけじゃなんですが、とりとめもない日々のあれこれを日記のように、このページからときおりお知らせできたらいいなあと思っています。

     

    2009年の「よしみのクレーム日記 ブログ篇」のときに、こんな文章を書いてました。

     

    「日々起こる様々なこと(いいこともわるいことも)をフラットに積み重ねていくことによって、私たちのありのままの姿が浮かびあがってきたら、それはそのままお客様へのメッセージになるんじゃないかと、都合よく考えました。

     

    ビジネス・ブログですから、それがプローモーションの一旦であることは避けられません。でも、私たちが販売している車のことはHPでご覧いただければいいわけで、このブログでは、とあるボルボショップの、まあ悪戦苦闘といってもいい日々のあれこれを、笑っていただければいいんじゃないかと思っています。」

     

    まあ、あんまり変わらないですね、想いは。 われわれが車屋として日々やっていることや感じていることを、できるだけフラットに。

     

    でも、FBじゃなく、HPに掲載する以上はやっぱり垂れ流しじゃダメなんだろうな、と気持ちをちょっと引き締めています。

     

    また始めます。

     

    どうぞ、よろしく。

     

    K.

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