AUTO AUCTION DATA NET WORK (AAD-net) 掲載記事より

2002/04/01

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━━━◆ 特 集 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     ■□■ 不 正 を 絶 つ ■□■ メーター改ざん問題 

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消費者の信頼を裏切る行為として、許されない問題である中古車の走行メーター改ざんは長い間、中古車流通の汚点となっている。厳しい市場環境の中で、目先の儲けを少しでも追求しようという悪質な業者によるメーターの巻き戻しや
不正交換などが後を絶たない。中古車業界はこうした事態を深刻に受け止め、業界を挙げて不正防止対策に乗り出している。これまで自動車メーカーなどによるメーターの改良など、さまざまな対策が施されてきたが、その都度、新たな改ざん方法が編み出され、何も知らない消費者が被害を受ける。こうした事態は中古車業界だけでなく、自動車メーカーを含めた業界全体の信用を揺るがす問題だけに、早急に“不正を絶つ”努力が求められている。
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その1.包 囲 網 取り締まりではなく撲滅
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 走行メーターの改ざんの不正防止は、かねてから中古車業界が取り組んできた課題であった。
 日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)の小川逸樹会長は、「業界が自らにペナルティーを課して不正の撲滅に取り組んでいく」姿勢が大切であることを強調する。
 不正車両の発見などについて、業者間で呼びかけるといった取り組みから、広く流通段階で消費者にも確認できる、
 いわば消費者によって悪質な業者を見極めてもらう仕組みづくりを進めている。
 
◆チェックを強化

 小川会長は「われわれの取り組みは業者を取り締まるものではなく、不正そのものの撲滅を目指すことにある」として、こうした新たな施策が実を結び始めている店を強く訴えてやまない。
 中古車流通の要であるオークション流通におけるメーター不正巻き戻しの解消などを目指し、昨年4月に発足した日本オートオークション協議会(NAK)も、その1つだ。
 NAKはまず、JU中販連系である日本走行管理協議会システムと、オークション事業者連絡協議会のオークション事業者間ネットワークシステムという2つの走行メーター管理システムを1本化。 オークションに出品される車両の走行メーターチェックシステムを強化している。
 同システムを駆使してオークション流通の健全な発展を目指すとともに、今後、買い取り業者や新車ディーラーなどを巻き込み、データの蓄積を進めることで、より精度の高いシステムづくりを念頭に置いている。
 これを基に一般消費者への情報開示などを積極的に進め、消費者からの信頼を得たい考えだ。

◆情報開示を徹底

 一方、自動車公正取引協議会では、公正取引委員会の要請を受け、走行メーター問題対策特別委員会(委員長=小川JU中販連会長)を2000年10月に設置し、走行メーターの不正防止に向けた抜本的な改善策の検討を精力的に進めてきた。
 同委員会では、日本自動車工業会に対し、不正巻き戻しをハード面から防止するメーターの改善要請や、不正改ざんや交換が分かるようにする表示方法の改善など、広範な検討を行ってきた。
 また、全国信販協会に対し、不正防止対策への協力を要請するなど、中古車流通をとりまく周辺対策も進めてきた。
 公取協としては、これら一連の検討項目を踏まえ、規約・規則の改正を行うとともに、NAKの走行距離数確認システムによる消費者への徹底したPR対策などを促している。

◆行政機関と連携

 言うまでもなく、走行メーターの不正改ざんは自動車業界の自主的な取り組みだけでは解決されない。
 改ざん請け負い業者が判明した場合、公取委や経済産業省、国土交通省、警察(都道府県警)など行政機関と連携し、悪質な業者の根を絶つ努力が消費者からの信頼を得るには不可欠だろう。

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━━━━ N A K ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★☆☆    数百店規模でスタート           ★☆☆
  ★☆★☆    個別検索システムの実施要綱     ★☆★☆
       ★☆       窓口に新車、中古車店         ★☆

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 日本オートオークション協議会(NAK)はこのほど開催した運営委員会で、一般個人ユーザー向けに、新たに運用する「個別検索システム」の実施要綱などを固めた。
 それによると、個人が走行距離などの履歴チェックを行う際に、窓口となるディーラーなどに支払う料金は1500円程度を見込んでいる。
 窓口となる全国の新車・中古車ディーラーは現在募集中だが、当面は数百店規模でスタートできる見通し。
 システムの実施は、規約や運用規定などを明確にする必要があるため、5月初旬となる。
 個別検索システムは、走行距離メーターの改ざん防止の切り札として開発された。オートオークション(AA)業界で運用、成果を上げている。 「走行メーター管理システム」に、中古車販売店などがアクセスしてメーターチェックを行うものだ。 AA流通時に加えて、小売店が販売・買い取り段階でもできるようにした。 NAKは今回、これを一般の個人ユーザーにも開放する。 これにより、早期にメーター関連の違法行為は激減することを期待している。
 実際に個人ユーザーが利用する場合は、在宅ではなくディーラーなどの窓口で行う必要がある。店頭端末から購入しようとする車両のAA出品履歴などを調べ、走行メーターの不正の有無などを判断する仕組みだ。
 ただ、課題も多かった。
 課金の仕組みや契約・運用規定の明確化、新たなソフト開発などで予想外の時間を取られ、当初計画から実施が遅れる事態となっていた。 今回の運営委員会では、こうした様々な課題についての具体的な対応がほぼ整ったことが報告され、了承された。
 とくに、ユーザーの関心が高いと予想される料金は1500円程度と決まった。 収入配分では、大まかに1000円は窓口のディーラーなどに、500円はNAK本部に入ることになりそうだ。
 ただ、「基本的には個々の窓口が決める」(関係者)としている。 窓口は全国の新車・中古車ディーラーなどとなる。 これらの販売店には、店頭端末やソフトが必要になることから「徐々に増加する」ことになりそうだ。 当面は全国数百点程度での運用を見込んでいる。

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2002/04/10

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     ■□■ 不 正 を 絶 つ ■□■ メーター改ざん問題 

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その2.摘発事例 請け負い業者の存在と暗躍
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「正直にやっている事業者ほど儲けるのがむずかしいなんておかしい」――と、ある中古車販売業者は憤りを隠さない。
 走行メーター改ざんは、悪質な業者の手軽な“儲けの手段”としてはびこってきたが、こうしたひずみはユーザーの不信感を招き、中古車業界全体が大きな代償を払うことにもなる。
 業界では、不信感を払拭するため、メーター改ざんの未然防止に向けた対応策を積極的に進めている。
 しかし、「一般の犯罪がなくならないように、メーター改ざんを100%なくすことも難しい」(日本中古自動車販売協会連合会の小川逸樹会長)という実態がある。 過去に摘発された業者の事例も参考にしながら、いわゆるアウトサイダーを含め、悪質業者を一掃できる市場環境の形成が急務となっている。

◆懲役2年の判決

 走行メーター改ざん問題では、販売店自らがメーターを改ざんする行為はもとより、改ざん請け負い業者に依頼するケースも多く、こうした事例は過去に犯罪行為として、摘発されている。
 昨年6月、静岡地方裁判所・浜松支部は、中古車販売業者からデジタル走行メーターの改ざんを請け負っていた静岡県浜松市のアクトコーポレーション社長の青野隆将被告および社員の芳野被告に懲役2年・執行猶予4年の有罪判決を下した。
 同社では、1999年2月ごろから2000年11月ごろまでに中古車販売業を営む14人と共謀して、25回にわたりデジタル走行メーターを改ざん、品質などを誤認させる虚偽の表示を行った。
 この事件では、依頼していた14人についても詐欺と不正競争防止法違反で懲役刑または罰金刑の判決が下っている。デジタルメーターの普及などもあり、こうした請け負い業者の暗躍が後を絶たない。

◆8万キロ過少表示

 販売店が改ざんを行うケースもある。公正取引協議会は昨年10月、横浜市の新ヨコハマ自動車販売が中古車販売に際し、走行メーターを巻き戻し、あるいは交換などによって走行距離数を少なく表示したのが景品表示法違反(不当表示)にあたるとして、排除命令を行った。
 同社は、2001年4月以降に仕入れて同年7月までに同社小売り拠点に展示、一般消費者に販売していた中古車のうちの18台について、メーターの走行距離を巻き戻すか、走行距離数の少ないメーターに交換し、走行距離数を約1万4千?7万9千キロメートル少なく表示していた。
 公取協では、この18台の中古車を一般消費者に販売するにあたって、巻き戻しやメーター交換で走行距離を少なく表示したことを公示し、今後は中古車の走行距離の過少表示を行わないことなどを示した排除命令を行っている。
 また、今年2月には茨城県の自動車販売会社である大宮マツダの社員5人が詐欺と不正競争防止法違反の疑いで逮捕された。 逮捕された社員は、1999年4月から2000年10月にかけて、ユーザーから注文を受けた車両をオークションで落札して走行メーターを約1万?3万数千キロメートル巻き戻し、「お買い得車」などとして3台を販売した。

◆買い取り店頭で

 中古車業界ではオークションを中心とした流通段階での走行メーターのチェック体制を整えている。 また、「ユーザーが買い取り店に車を持ち込んで発覚するケースもある」(南淳介自動車公正取引協議会理事)など、摘発が進むにつれ、こうした改ざん車両があぶり出されつつある。
 公取協では今後も実名を公表するなど、悪質な業者の排除に努め、市場でのチェック体制の強化と合わせて「厳しい措置で臨む」(同)姿勢を示している。

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2002/04/19

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その3.NAK 情報蓄積進む管理システム
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 中古車業界が取り組んできた不正改ざん防止対策の中で、注目されるのが走行メーターチェックシステムである。
 日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)などの業界団体をはじめ、業界が一丸となって進めてきたもので、昨年4月、こうした業界の動きを結集した組織として、日本オートオークション協議会(NAK)が発足。 中古車流通の要である中古車オークション(AA)における施策として、走行メーター管理システムの運用を開始した。
 NAKでは同システムの運用に伴い、買い取りや小売りを含めたデータベースの構築を図るとともに、今後、消費者への情報開示なども検討している。

◆AA流通の97%

 走行メーターのチェックシステムは、JU中販連系の日本走行管理協議会による日本走行管理システムと、日本自動車査定協会によるオークション事業者連絡協議会のオークション事業者間ネットワークという2系列が存在していた。
 NAKの発足によってこれが一体化され、JU系、企業系、メーカー系事業者が結束して走行メーターの改ざん防止への取り組みが始まった。
 NAKが運営する走行メーター管理システムには現在、AA事業者など123会場(今年2月末時点)が参加しており、AA事業者に加えて、買い取り事業者も参加している。
 データベースとして、登録している車両数は約1743万9千台(同)に達しており、毎月40万?50万件のデータを蓄積している。 「全国のAA流通台数の97%を登録している状況」(大庭健路NAK事務局長)という。

◆一般向けの開示

 また、日本走行管理システムが導入していたものをベースとし、小売店での下取り車や買い取り車のメーター確認ができる個別検索システムも導入されており、650社が参加している。
 この個別検索システムへの参加申し込みが昨年11月ごろから多くなってきた。メーカー系列ディーラーの中古車販売拠点からも申し込みがあるなど、データの充実に伴って、チェック精度が高まり、有効性が評価されてきたようだ。
 NAKが当面の課題として取り組んでいるのが、個別検索システムの一般消費者へのデータ開示だ。
 NAKの小川逸樹幹事は「最終的にメーターチェックを消費者に行ってもらうことで、問題が発覚するという抑止効果が働く」ものと見ている。
 AAから店頭、さらには消費者の手によってメーターチェックができるシステムとなることで「不正売買を不可能とする体制が構築できる」(小川幹事)と、期待は大きい。

◆ことごとく発見

 消費者への個別検索システムの情報開示については現在、NAKの運営委員会によって、ユーザーがチェックを行う際の窓口や消費者が分かりやすい情報画面の作成などを検討している。
 窓口については、JU中販連や日査協の全支所などのほか、日本自動車販売協会連合会などの自動車流通関係の業界団体についても検討されている。
 個々の販売店は、適正なデータ管理能力を考慮しながら慎重に選定していく考えだ。
 画面案内に基づいて消費者には照合結果シートを提供する。照合に伴って必要項目を入力してもらう画面表示を分かりやすくしたり、有料化への対応などの最終的な調整を行っている。
 消費者への開示は5月にも稼動する見込みだ。
 NAKによる走行メーター管理システムの本格的な稼動で、改ざん車両はことごとく発見されることになる。
 行政や自動車公正取引協議会などの厳しい措置とあわせ、中古車流通の健全化に期待がかかる。

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2002/05/10

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その4.期待感 車検証に距離記載のプラン
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「古くて新しい問題」――と、走行メーターの不正改ざんはとらえられてきた。
こうした不正行為に対して、行政サイドも以前から問題視しており、経済産業省、国土交通省、警察庁など、それぞれの立場で、健全な中古車流通の確立と消費者保護に資するよう業界への指導を強めてきた。

■行政の取り組み

 経産省(旧通産省)は、1986年に発行した「明日の自動車流通を考える」(機械情報産業局長諮問機関の中間報告)で、「一部に適切さを欠く中古車ディーラーもみられる」と指摘し、すでに走行メーターの改ざんなど、不正行為に対する問題を提起している。
 その後、中古車販売事業者1200社あまりを対象としたアンケート調査を隔年ごとに実施、「中古自動車販売実態調査」としてまとめられ、結果は中古車業界や自動車メーカーなどに報告、改善点を指摘する機会となっている。
 2001年度実施分の調査には「メーター巻き戻しと盗難車」が取り上げられた。
 
■800万台の流通量

 中古車流通の健全な発展を目的として、昨年4月に発足した日本オートオークション協議会(NAK)についても、経産省が中古車流通にからむ不正の排除にはこれまで以上に意欲的に取り組む姿勢が表れている。
 NAK発足にあたって、従来、自動車の走行メーター管理のシステムには「中販連系」と経産省が日本自動車査定協会に委託した「通産系」の2つがあったが、経産省は参加AAが多かった中販連系への統合をあっさりと承認している。
 その背景には、自動車流通の本流は新車から中古車に軸を移しつつあるという認識があり、中古車流通の健全化は欠かせないものとなってきている。
 年間の中古車流通量は約800万台、約600万台の新車を大きく上回っている。
 オートオークション(AA)が隆盛となる中で、中古車流通は業者間の転売も多く、消費者へ渡らないまでも流通量そのものは膨らむ傾向にあるからだ。
 一方、国土交通省においても、「自動車検査証(車検証)に走行距離欄があれば、メーター巻き戻しは大きく減るに違いない」(都内の中古販売会社)――という業界の“希望”に対し、車検証に走行距離を記載する方向で検討を始め、2004年にも実現する見通しになった。

■IT化の追い風

 国土交通省がこれまで、走行距離欄の新設に応じなかったのは「商行為と自動車の点検整備は別で、税金を使って制度を変える意味合いが薄い」(自動車交通局)ことが理由。
 つまり、自動車の安全確保や公害防止のために作った車検証の目的から逸脱するからだ。 国交省は、現在でもこの立場を崩していない。
 走行距離欄を新設する理由は「走行距離の把握が的確な点検整備や自動車統計の充実に役立ちそうだから」という。
 同省は自動車登録情報を管理するMOTAS(自動車登録検査業務電子情報処理システム)を2004年1月に全面更新する。 この機会をとらえて記載事項に走行距離を追加する意向だ。
 IT(情報技術)の進歩で、システム変更コストが安くなっている点も追い風になった。
 国交省の言い分はともかく、自動車の運行に不可欠な車検証に走行距離欄が盛り込まれれば、車検時点での走行距離に国が“お墨付き”を与えるようなもの。 記載事項の変更を怠ったり、意図的に改ざんすれば道路運送車両法違反に問われる可能性がある。
 メーター巻き戻しの強力な抑止力になることは間違いなさそうだ。
 走行メーターの不正改ざん防止には、経産省、国交省をはじめ、自動車公正取引協議会や警察庁など、行政サイド、関係機関との連携が不可欠で、総合的なネットワークで解決することが重要だろう。

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2001/05/20

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     ■□■ 不 正 を 絶 つ ■□■ メーター改ざん問題 

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その5.市場形成 消費者に見捨てられた実例
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 「短期間によくまとめてくれた」――。
 自動車公正取引協議会の奥田碩会長は、3月14日に開催した平成14年総会に先立って行われた理事会で、走行メーター問題対策特別委員会・小川逸樹委員長の検討結果報告に対し、こう謝意を表した。
 同委員会では自動車メーカーや流通、オークションなどの関係業界をはじめ、学識経験者、行政が集まり、中古車の走行メーター巻き戻し問題に対する抜本的な改善策を検討してきた。
 これまでのようにメーカーや業界、行政が個々に対応策を進めるのではなく、日本オートオークション協議会(NAK)も絡め検討を重ねてきたもので、メーター改ざんの一掃に向けた取り組みが大きく前進するきっかけともなっている。

■抜本策まとまる

 走行メーター問題対策特別委員会は2000年に、公取協が公正取引委員会から設置の要請を受け、中古車の走行メーター不当表示問題に対する抜本的な改善を図る目的で発足した。
 日本自動車工業会や日本自動車販売協会連合会、日本中古自動車販売協会連合会などの関係団体に加え、オークション関係者や学識経験者、行政担当者らで構成。

1.巻き戻しを防止するための走行距離計の改善 
2.走行距離計の交換時における表示方法の改善 
3.走行距離数確認システムの一般消費者への拡充 
4.行動基準(努力規定)の策定。 
5.オークション事業者に対する規約の適用

――などの項目について検討を行った。

 走行メーターの改善では、自工会に対して不可逆メーターの採用を要請。
 これを受けて自工会は、2005年までに機械式メーターを改ざんが難しい電子式へ全面的に切り替えることを検討している。

■実名公表の制裁

 自工会では1991?92年にも機械式メーターの構造的見直しなどを検討した経緯があるが、新たな改ざん方法が編み出されるなど、電子式であってもハード面のみの対応では限界があったが、同委員会での検討対策やNAKの走行メーター管理システムの導入といった流通段階を含めた多面的な対策を含めた効果を期待する。
 公取協でも、同委員会の検討を踏まえて公正競争規約を改正した。
 メーターの改ざんや交換については、自社で改ざんが判明した車両や交換車に表示シールの貼付を義務付ける。 また、出品車の不当表示を知りながら出品させたオークション事業者も“不当表示の幇助”として適用対象にしている。
 公取協が昨年に行った走行距離の不当表示に関する厳重警告は17件、32台に上った。
 2000年からは、とくに悪質な業者に対する実名の公表制度を導入しており、マスコミなどを通じて社会的に制裁を受ける仕組みとなっている。
 また、クレジットなどの販売に付帯する事業の取引停止といった協力を求めるなど厳しい措置が図られるようになり、ある業界関係者は「地域のユーザーに見向きもされず、商売ができなくなる」事例も出ているという。

■多走行車の取引

 不正行為が明らかになる流通システムの構築は、「不正に対する大きな抑止効果になる」(小川委員長)という。
 NAKが取り組んでいる走行メーター管理システムの一般消費者への情報開示によって“抑止力”はさらに強まることが期待できる。
 ただ、走行メーターの不正改ざんは、多走行車の適正な市場形成がされてこなかったところにも問題がある。 消耗部分のメンテナンスなど、必要な整備を施せば、ユーザーも十分に使用できることを知っている。 こうした多走行車が適正価格で取引される市場を形成することも不可欠な要素となりそうだ。

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2002/06/03

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          〓〓〓〓 走行メーター管理システム 〓〓〓〓

                  一般に情報開示開始
          窓口業務 JUのほか日査協や自販連でも検討
 
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 日本オートオークション協議会(NAK)は、走行メーター管理システムの一般消費者に対する情報開示を開始した。
 日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)の支部のうち、43ヶ所を一般消費者からの依頼を受け付ける窓口とし、トライアル稼動をスタートした。
 ユーザーが窓口に支払う料金は1500円としている。JU中販連に加え、日本自動車査定協会の支所も窓口業務を行う予定としているほか、日本自動車販売協会連合会などとも検討するなど、NAKでは今後、業界団体を中心に窓口を拡大していく。

 走行メーター管理システムの一般消費者への情報開示は、メーター改ざん問題の抜本的な解決方策の1つとして検討されてきた。走行メーター管理システムは、オークション事業者や中古車専業者、買い取り事業者に利用されているが、これをユーザーが自らチェックできる体制とすることで、メーター改ざんの抑止効果がさらに高まると見られている。
 ユーザーは依頼窓口に現車を持ち込み、年式や社名、型式、走行距離などのデータ提供を行った上で、同システムによるチェック結果が提示される。
 車によっては新規データの場合もあり得るが、データに基づいて異常が判明したケースでは、消費者相談センターや自動車公正取引協議会などの相談窓口の紹介といった対応の支援にも取り組む。
 ユーザーがチェック依頼で支払う料金は、車検証や現車確認などの窓口業務における人件費を考慮して1500円とした。
 ユーザーに対する窓口については、ネット環境などの条件から、JU中販連の支部43ヵ所でトライアル稼動を開始。
 このほか、日査協の支所のうち13支所から対応の同意を得ているとともに自販連でも検討しているなど、当面は業界団体を中心に窓口の拡充を図っていく考えだ。

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